定年後に備えるお金の準備

01_お金の基本
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定年後の生活資金を現役世代のうちから見積もり、税制優遇された制度を上手に活用しながら準備しておくことが大切です。かつて「2,000万円問題」等と前提条件が不明な数値を用いた騒動がありましたが、個人ごとに定年後の必要資金はかなり違いがあるので、「自分はいくら準備しておこうか?」の視点で考えましょう!

定年後の生活を安心して過ごすためには、計画的なお金の準備が重要です。
退職後は収入が限られる一方で、長期にわたる生活資金や医療費、予期せぬ出費にも対応できるようにする必要があります。この記事では、定年後に備えるためのお金の準備の具体的な方法について解説します。

1. 定年後に必要な生活資金を見積もる

まずは、定年後にどれくらいの生活資金が必要かを把握することが大切です。
生活費、医療費、趣味や旅行など、ライフスタイルに応じた支出を予測し、準備すべき金額を計算しましょう。

a. 毎月の生活費を見積もる

定年後も家賃、光熱費、食費、交通費など、毎月の生活費は必要です。
現役時代と比較しても、大きく変わらない支出項目もあるため、まずは、現状の生活費を基に見積もると良いでしょう。(現実的には、70歳以降も現役時代と同じ支出がある人はさほど多くありません)

  • 食費:外食の頻度が減り、自炊が中心になる可能性があるため、食費は現役時代よりも減少することが多いです。
  • 住宅費:持ち家であればローンが完済しているか確認し、賃貸の場合は家賃を継続して支払う計画を立てましょう。
  • 交通費:通勤費用が不要になる反面、趣味や旅行に関連する移動費が増加する場合があります。

b. 医療費や介護費用の準備

高齢になるにつれ、医療費や介護費用の増加が見込まれます。
公的保険制度を活用できる部分もありますが、自己負担額もあるため、計画的な資金準備が必要です。

  • 医療費の予測:定期健診や通院の費用、長期入院の可能性も考慮して、一定額を確保しておくことが重要です。
  • 介護費用の準備:将来的に介護が必要となる場合に備え、介護保険の利用や、民間の介護保険加入を検討することも有効です。

2. 公的年金を把握する

定年後の収入の柱となるのが公的年金です。
受け取れる年金額を確認し、それを基に不足分を補うための準備を行いましょう。

a. 年金受給額を確認する

日本では、国民年金と厚生年金の2つの年金制度があります。
将来受け取れる年金額を「年金定期便」や「ねんきんネット」で確認し、実際にどれくらいの額が受け取れるかを把握しましょう。

  • 国民年金:主に自営業者や非正規労働者が対象となり、満額で受給する場合でも月額約6万5,000円(2023年時点)です。
  • 厚生年金:会社員や公務員が対象となり、加入期間や給与額に応じて受給額が決まります。厚生年金の方が国民年金よりも多くの年金を受け取ることができます。

b. 年金受給時期を考慮する

年金は通常65歳から受給が開始されますが、60歳から70歳の間で受給開始時期を選ぶことができます。受給開始を繰り下げると、受給額が増加するため、他の収入源とのバランスを見ながら受給時期を検討しましょう。

3. 私的年金や積立を活用する

公的年金だけでは定年後の生活を賄うのは難しいことが多いため、私的年金や積立投資を活用して不足分を補う計画を立てましょう。

a. 個人型確定拠出年金(iDeCo)

個人型確定拠出年金(iDeCo)は、自分で運用する年金制度です。
掛金が全額所得控除の対象となり、税制面でのメリットもあります。積立額や運用方法を選ぶことができ、60歳以降に受給が開始されます。特に自営業者や企業年金のない人には有効な資産形成手段です。

b. つみたてNISA

つみたてNISAは、少額からの長期投資を支援する制度で、投資で得た利益が非課税になるメリットがあります。長期的に運用することで、将来の資産形成に繋がります。リスク分散を意識し、投資信託などを利用してコツコツ積み立てると良いでしょう。

c. 退職金の運用

退職金を受け取る際には、無計画に使わず、しっかりと運用計画を立てることが重要です。
短期的な消費に使い切るのではなく、投資信託や定期預金などで運用し、長期的な生活費として活用しましょう。

4. 緊急資金の準備

定年後も、予期せぬ出費に備えるために、緊急資金を確保しておくことが必要です。
医療費や住宅の修繕費など、突発的な支出に対応できるよう、現金や流動性の高い資産を準備しましょう。

a. 生活費の3〜6ヶ月分を貯金

一般的に、生活費の3〜6ヶ月分を目安として緊急資金を準備することが推奨されています。
これにより、急な支出や収入の変動があっても、生活に困らないように備えられます。

b. 流動性の高い資産に分散

緊急時にすぐに引き出せるように、流動性の高い預金や短期の投資商品に分散しておくと、必要なときに資金が用意しやすくなります。

5. 節約とライフスタイルの見直し

定年後は現役時代と比べて収入が減少するため、生活費の見直しやライフスタイルのシンプル化が重要です。無理のない範囲で節約し、無駄を減らすことが、長期的な安定につながります。

a. 生活費の削減

通信費、光熱費、食費など、日常の支出を見直すことで、無駄な支出を削減できます。
特に通信費やサブスクリプションサービスは定期的に見直すと良いでしょう。

b. 趣味や活動を工夫する

趣味にかける費用を抑えつつ楽しむ方法もあります。
無料の公園や図書館を利用したり、地域のイベントに参加するなど、低コストで楽しめるアクティビティを見つけることが大切です。

6. 住宅や住環境の準備

定年後の生活では、住宅費の見直しも重要なポイントです。
持ち家であれば住宅ローンの完済を目指し、賃貸であれば長期的な家賃負担を見据えた計画を立てましょう。

a. 住宅ローンの返済計画

もし住宅ローンが残っている場合、定年までに完済することを目指すことが理想的です。
返済計画を見直し、早期完済を検討しましょう。

b. 住み替えの検討

定年後は、生活費の削減や利便性を考慮して、住み替えを検討することも選択肢です。
維持費が少ない小規模な住宅や、医療施設が充実したエリアへの引越しを考えると良いでしょう。

まとめ

定年後の生活に備えるためには、生活費や医療費、介護費用を含めた具体的な資金計画を立てることが重要です。公的年金や私的年金を活用しつつ、投資や緊急資金の確保も忘れずに行いましょう。また、ライフスタイルを見直し、無理のない節約や住環境の改善を取り入れることで、安心して豊かな定年後を迎えることができます。

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